福岡県を中心に、九州でエイズ (AIDS) 患者や
HIV感染者(ヒト免疫不全ウイルス)が増えています。
2016年の福岡県のHIV感染者、
エイズ患者の新規報告者数は15年と比べて61%増。
佐賀、熊本も過去最多。全国的には減少か横ばい傾向で九州の増加目立ちます。
今回はそんなエイズについて紹介します。
福岡県を中心に九州でエイズが危機的急増
福岡県を中心に、九州でエイズ患者やエイズウイルス(HIV)感染者が増えています。
東京や大阪など都市部を含めて
全国的には減少か横ばい傾向にあるだけに、九州の増加が目立ちます。
専門家は感染者の多いアジアとの往来が増えて
ウイルスが持ち込まれるケースや予防啓発活動の不十分さが
一因とみており「危機的状況でより効果的な予防啓発が必要だ」と警鐘を鳴らしている。
HIVとは
Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことで、
ヒトの体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守る
(このことを”免疫”といいます)のに大変重要な細胞である
Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。
HIVは大きく分けて、HIV1型とHIV2型があります。
エイズとは
HIVがTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染した結果、
これらの細胞の中でHIVが増殖します。
このため、免疫に大切なこれらの細胞が体の中から徐々に減っていき、
普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症します。
この病気の状態をエイズ
(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)
と言います。
代表的な23の疾患が決められており、
これらを発症した時点でエイズと診断されます。
エイズの感染経路
HIV(エイズウイルス)を含む血液、精液(さきばしり液含む)、
腟分泌液、母乳といった体液が、相手の粘膜部分(主に口の中、ペニス、尿道、腟、直腸など)や
傷口などに接触することで感染の可能性が出てきます。
また、汗、涙、唾液、尿、便などの体液の接触による感染の可能性はありません。
HIVの主な感染経路は以下のように3つあります。
日本国内では、性行為による感染が最も多くなっています。
なぜエイズが九州で増加しているのか
エイズ感染者の人数
2016年:新規報告者数
◆福岡県:46人(計92人)
15年と比べて61%の増加で過去最多です。
◆佐賀県:9人
◆熊本県:19人
2016年:その他地域と比較
◆関東・甲信越:695人⇒4%増(ほぼ横ばい)
◆近畿:265人⇒11%減
◆九州:169人⇒32%増
全国的にほぼ横ばい又は減少傾向にあるなか、
九州だけが大幅に増加です。
感染者の内訳
日本人男性・・・9割
同性間性的接触が最多の役6割
40代~50歳以上が増加している。
中年の男性の同性間性的接触が増えているということでしょうか・・・・
専門家の話では感染者の多いアジアとの往来が増えており、
ウィルスが持ち込まれるケースを指摘しています。
九州といえば金や宝石の密輸入が頻発していますが、
そういった事も関係があるかも知れませんんね。
また、予防啓発活動の不十分さが一因と言っています。
国連のHIV(エイズ)についての調査報告書によると、
下記の10ヶ国が、アジアにおけるHIV感染者の95%を占めている事が明らかになっています。
インド、中国、インドネシア、パキスタン、ベトナム、ミャンマー、
パプアニューギニア、フィリピン、タイ、マレーシア
要は、性に対する観念が緩んでおり、
予防が不十分という事ではないでしょうか。
エイズの予防方法
現在8割以上の人が性行為による感染です。
HIVの感染源となるものには血液、精液(先走り液も含む)、膣分泌液、母乳があります。
感染の可能性のあるこれらのHIVを含んだ体液が健康な皮膚に触れても感染はしませんが、
粘膜や傷口に直接触れると感染の可能性が出てきます。
感染の可能性のある性行為の代表的な例をあげると、
膣性交、ア○ルセックス、性器や肛門をなめる行為などです。
感染症予防には、性行為をしない(NO SEX)か
する場合はより安全な性行為(SAFER SEX)を守って行動することです。
より安全な性行為は、コンドームを正しく使用して、
精液・膣分泌液・血液などが直接触れないようにすることです。
相手にHIV感染させないために、
他の性感染症等から自分を守るためにも感染予防行動が必要です。