車の横滑り防止装置(ESC)の意味…
OFFにする理由は意外と知られていなかった…
ここ数年、日本の交通事故死者数が大幅に減少している要因の一つに
自動車の安全性能の向上が挙げられます。
皆さんの車には蛇行運転しているような
このスイッチは装着されていますか?
これは事故の発生を未然に防ぐ
アクティブセーフティ(予防安全)という自動車の安全技術で
現在の車には標準装備となりつつある
横滑り防止装置(ESC)のスイッチです。
一般的にESCという略称で呼ばれていますが
トヨタ車ではVSCなどメーカー毎に異なる略称で呼ばれています。
しかし、横滑り防止装置(ESC)の意味や
OFFにすべきタイミングを意外とご存知ない方も多いようです。
そこで今回は横滑り防止装置(ESC)について紹介します。
車の横滑り防止装置(ESC)の意味
横滑り防止装置(ESC)とはカーブを曲がる時に
車がカーブの外側へふくらんだり、
内側へ巻き込んだりする挙動を防止して
安定した走行をサポートするシステムのことを言います。
横滑り防止装置のコンピューターの指令に基づいて
各車輪に適切にブレーキをかけて
車両の進行方向を修正、維持します。
横滑り防止装置は車の基本性能である
「走る」、「曲がる」、「止まる」のうちの「曲がる」を
抑制するアクティブセーフティー(予防安全)の
考え方に基づいて開発された装置です。
横滑り防止装置(ESC)の働き
車両の前方がカーブの外側に押し出されようとすると
アンダーステアの場合、ESCが内側後輪にブレーキをかけ
車両の方向を修正します。
また、車両の前方が内側に押し出されようとすると
オーバーステアの場合、ESCが外側前輪にブレーキをかけ
車両の方向を修正します。
特に雪道ではこの横滑り防止装置のお陰で
安心して走行できるのです。
OFFがある理由
ドライバーにとって非常に安心安全な装備、機能であれば
常にONで良さそうですよね。
なぜ、OFFの切り替えスイッチが付いているのでしょうか。
OFFの状態として一番に挙げられるのが
車がぬかるみや雪などでタイヤが空転している時です。
前にも後ろにも動かせない状態になった際、
横滑り防止装置がONになっていると
エンジン出力を低下させてしまい、
タイヤの空転を抑制する機能が働き
駆動する力をカットしてしまい、脱出することが困難になります。
結果、脱出の際には空転をさせ
車を動かす必要があるので
逆にマイナスの効果となってしまいます。
こういった状況ではOFFにする必要性があるのです。
その他、サーキット等の
ドライバー技術を求めるドリフト走行などでは
横滑り防止装置の機能により
コーナリング性能の低下や加速しないなど
サーキット走行においてはデメリットもあります。
ただ、これはモータースポーツの場合の話で特殊な場面と言えます。
一般ドライバーの日常使用において
横滑り防止装置がマイナスとなることはありません。
ですので、一般ドライバーは
基本的にONにしておくのが正解でしょう。
今回紹介した横滑り防止装置を備え付けることを
新型生産車については平成24年10月1日
軽自動車にあっては平成26年10月1日から
断続生産車については平成26年10月1日
軽自動車にあっては平成30年2月24日から義務化されています。
横滑り防止装置が付いているからといって油断は禁物です。
スピードの出し過ぎによって
横滑り防止装置の機能が対応出来ずに
事故に繋がってしまうことも考えられます。
過信せず正しい知識を持って安全運転を心がけましょう。
ネットでの反応
・常にESCがオンになってると、
Uターンとかでパワースライド出来ないから不便・ブレーキ使わないので要らないです
・雪道は走る事なさそうなので常にONでよさそうだ