殺人鬼ディオゴ・アルヴェスの顔をホルマリン漬け
176年の時を超え保存され続ける所以…


殺人鬼ディオゴ・アルヴェス

ディオゴ・アルヴェスは
1810年にスペイン生まれ、ポルトガル育ちの少年。

その首都のリスボンで青春を謳歌し、数年が立ったある日。

そのときは当時26歳の彼。

地道に働き生計を立てようとしていた最中、
苦しさはピークに達していたのです。

そして、彼が思いついたのは強盗犯罪。

夕暮れに帰宅する農民をターゲットに金目になるものを片っ端から強奪し、
しまいにはその被害住民を水道橋の欄干から落として殺害までをも犯し、
自殺と見せかけていたのです。

殺人鬼の顔が176年の時を超え保存

1841年に死刑判決が下されたアルヴェス。
1836年から1839年までに命を落とした人々は70名以上にものぼります。
この事件は非常に大きな衝撃を与え、関心が常に向けられるほど。

176年が経っても実は当時のまま変わらず、
その殺人鬼の顔が保存されているのです。

引用:https://twitter.com/neighborhoodhag/status/865678592860139521

これが、実際の彼の顔です。
落ち込んだりしている様子は全く感じられず、
後悔など微塵もないと言っているような表情。

そんな彼に下されるものは当然ながら非常に厳しいものでした。

農民に限らず何と医師たちを標的に変え窃盗団を従えて襲撃していたアルヴェス。

それまでは誰も気がつかなかった彼の犯行がこれを機に漸く明るみに出たのです。
死刑を言い渡され、1841年に絞首刑により生涯を閉じました。

なぜ顔を保存するのか

19世紀前半から半ばにかけて、
当時の欧米では骨相学は流行の学説で大衆的な人気を博していました

その学説によると様々な異なる精神的特徴は
脳の特定領域に起因しており、
脳と頭蓋骨の形状には関連性があるというものでした。

つまり、頭蓋骨の形状から人物の性格や素質を知ることができるとされていたのです。

骨相学の信奉者たちは単純に頭蓋骨を計測することによって、
その人物の犯罪傾向を探ることができると信じていました。

そのため、とりわけ連続殺人犯ディオゴ・アルヴェスのような
凶悪犯罪者の頭蓋骨と脳の形状から人物気質の洞察を望む声は高かったのです。

こうした背景によりアルヴェスの頭部は
ガラス瓶にホルマリン漬けで保存されることになったのでした。

引用:https://twitter.com/onedioiq/status/866746745019129856

アルヴェスの頭部は176年の時を超え、
現在もリスボンの医学部の棚に保管されています。

展示されているので切断された殺人犯の頭部を見学することも可能です。

しかし、当時31歳であったアルヴェスの頭部を見ても
何一つ見抜くことが出来なかったのです。

科学的根拠に欠ける疑似科学のため、
信憑性は非常に低いものであると判明したのです・・・。

また、アルヴェスは逮捕当時、このように語っています。

「犯行をしていたあるとき、赤ん坊を黙らせなければならなかった。
殺されるとも知らず笑いかけてくる赤ん坊を見たがそのときは即座に犯行に及んだ。

でもそれを犯した後になって、自責の念が強くなってきたんだ。」

非常な殺人犯だったとはいえ、
悔恨の思いが無かった訳ではなかったのです。

善悪の判断が出来ていないというわけでは無かったそうですが、
それでも何故、このようなことを犯したのでしょう・・・。

時代がどんなに進んでもこのような凶悪な事件は後を絶ちません。

犯罪者の立証をするべく必要な研究の方法。

「犯罪学」「犯罪心理学」など、今もとどまることなく、
研究が密に進められている今日このころ。

凶悪犯罪も様々な手口や動機で起きるので
内容は常に目まぐるしく変わっていきます。

減らしていくためにはこのような根幹的な部分にも着目するべきなんですね!

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