家を追い出された放置子…
寒い中、公園にいるとギャルがやって来て…
家を追い出された放置子
母親から家を追い出された小学三年生の冬、
お母さんに彼氏ができた。
今までの男の人と違って
家に何回も出入りしている時間も長かった。
外に出される時間が多くなってとても困った。
子供がいていい場所って案外ないんだよ。
特に夜中だとすぐに大人に声をかけられて
「おうちは?おとなの人は一緒じゃないの?」
って聞かれる。
最悪保護されて家に連絡される。
警察に保護されて家に戻ると
理不尽に母親に怒られていたそうです。
身勝手な母親のせいで家に居場所がなく、
毎日公園で過ごしていました。
結局、公園のすべりだいの中が夜中の居場所になった。
風がよけれて人目につかなくてトイレもある。
家を出されるときにちゃんと毛布と手袋を持っていくのがコツ。
子供ながらに知恵をつけて毎日過ごしているようです。
毛布と手袋を持っていく様がなんともリアルです・・・
寒い公園で突然目の前に現れたギャル
そうやってやってたんだけど、ある日いろいろ失敗した。
まず、その日は学校の帰りに雨が降って手袋と靴が湿ってた。
そして、家を出されるときにお母さんを怒らせた。お菓子もなし。
その日は家に食べていいものがなかったから、
おなかがすごくすいていた。
いつもみたいにすべりだいの中にいたんだけど
靴が湿っててどんどん冷えるし、
手袋も同じだし、おなかすいたし
ほんと今日はつらいなぁってぼーっとしてたら
なんかめっちゃテンション高い歌声が聞こえてきた。
椎名林檎の曲を熱唱しながらやってきたのは
超派手なお姉ちゃんだった。
原色と黒のラメ入りでファーつきの服、ギャルメイク。
コンビニ袋を持ってふらふらっと歩いてきて、
近くのベンチにあぐらかいて座った。
そして、コンビニ袋からおでん出して食べはじめた。
それがすごくあったかくておいしそうで
思わず滑り台の中から出て行っちゃったのね。
もちろんお姉ちゃんと目があって
「あ、ヤバい」
って思ったけどお姉ちゃんは怖い人じゃなかった。
「あんた、お腹すいてんの?」
って聞かれてうなずいたら
ふーん、と、ほー、の混ざったみたいな声だして
「ちょっと待ってな。あ、そのおでん食うなよマジで」
って言い残して、食べかけおでん置いて
またふらふらっと公園を出て行った。
この日、超派手なギャルのお姉ちゃんと出会います。
この出会いがこの子にとって衝撃的な出来事となります。
超派手なギャルとの出会いが人生を変えた
戻ってきたお姉ちゃんは両手にコンビニ袋を持っていた。
それでおつゆたっぷりのてんこ盛りのおでんをくれた。
「あんた、親に家追い出されたんでしょ。
いつまで入れてもらえないの?」
ってずばっと言ってきたのでびっくりした。
大人はみんな「おうちは?おかあさんは?」って聞いてくるのに。
お母さんと彼氏が寝ちゃったらこっそり帰れるって言ったら
「じゃあまだかかるじゃん、これかぶってな。あげる」
ってコンビニ袋からニットキャップ出してかぶせてくれた。
ギャルのお姉ちゃんはすぐに気づいていたようですね。
同じような経験が幼少期にあったのかもしれません。
そして、コンビニ袋からお酒を出して飲みながらいろいろ教えてくれた。
「頭と首をあったかくするのが大事だから、
タオルでいいからかぶれ。巻け。
自販機の下には小銭が落ちてるから棒でガサガサして集める。小銭集めたら、無駄遣いせずに隠して貯めて、
こういう困った時に使う。隠し場所はいくつか作って、分けて貯める。
おっさんに声をかけられたら逃げろ。お金くれるっていうおっさんは一番ヤバい。
絶対に受け取るな。
ママの彼氏にも気を付けろ。
あんたとふたりきりになりたがるやつはヤバい。」
「あんたのママはママやるのに向いてないのにママになっちゃった。
だからいっぱいいっぱいで、よそのママみたいにはできないわけ。あんたがママを好きなのはしょうがないけどさ、
でもさ、なんも返ってこないよ。なるべく早く大人になって家を出な。
自分のこと全部自分で決めるのちょー楽しいよ」
こう言い残して帰っていったそうです。
残っていたお菓子を丸ごとくれて・・・
小学生には衝撃的な言葉だったようですが、
このお姉ちゃんのいう通り母親からは何も帰ってこず、
大人になって家をでて自分のことは
全部自分で決めて幸せに生活しているとのこと。
もしかしたら、あの超派手なギャルのお姉ちゃんは
未来から来た自分だったのかもしれませんね・・・
ネットでの反応
・うわべだけのやさしさよりも生き抜く知恵を教えてくれたギャルに感謝だな。
・夜中の公園に一人なんて考えただけで悲しくなったよ。
幸せになってほしい。
・アドバイスが的確で実用的。相談所のアドバイスなんてあてにならん。