ごはんを食べてくれない息子…
パパの一言でそれからの食事が楽しくなった…
ごはんを食べてくれない息子
私には二人の息子がいます。
長男(太郎)は3歳半
次男(次郎)は1歳です。
最近長男が
『ごはん食べたくない!!
たろう、おかし食べる!』
とろくに食事をしないで
間食ばかりしてしまうのです。
その日もいつものように私と長男、次男の3人で
夕食をとっていました。
手がかかる次男の近くに私が座って困惑しながらも
手づかみ食べを見守っています。
すると、玄関のドアが開き
パパ(主人)が帰ってきました。
平日の子供たちの食事の時間に
帰れることはとても珍しいので
子供たちは大はしゃぎでした。
しばらくしてごはんをまだ
全体の2割も食べていないうちに
いつものように長男が
『もうおなかいっぱーい!アイスにしよ!』
と言いました。
私はこう言われることに慣れてしまっていたのと
次男がまき散らかすお米や汁物の処理に気を取られていて
この発言をあまり深く受け止めてあげられませんでした。
そこで主人がゆっくりと立ち上がり
ソファへ移動してから長男を呼びました。
『太郎、パパの膝に座って。少し話そう。』
アイスを食べたくて仕方のない長男は
アイスを取って行こうとしたのですが
主人はそれをさせませんでした。
長男はいまアイスを食べさせてもらえないことに
怒ったり泣いたりして主人の膝に乗るまで時間がかかりましたが
やがて長男と主人は向かい合って目を見て話し始めました。
パパの一言で食事が楽しくなった…
私はごはんを食べないことを
怒ってくれるのかなぁと内心ニヤニヤ。
パパ
『太郎、よくママに
プレゼント作ってあげるよね?』太郎
『うん、今日もね、お花とって
かみでつつんで、あげたの』パパ
『ママ、なんて言った?』太郎
『ママ、うれしいっていった。
そこにかざってあるよ!』
と一輪ざしを指さして。
パパ
『じゃあね、ママが
太郎のプレゼントなんかいらない
こんなお花じゃなくて他のが
いいって言ったらどんな気持ち?』太郎
『・・・(ショックを受けて)いやだあ』
口がへの字に曲がってまぶたから顔全体が
真っ赤になって涙が溢れてきました。
もともとご機嫌ナナメなことも要因ですが
この会話だけで本気で傷つき
ショックを受ける子供の想像力はすごい。
パパ
『ママが毎日作ってくれるご飯はね
お前へのプレゼントなんだよ。
太郎が喜んでくれると思って
嬉しい気持ちで作ってるんだ。それはお前がママのために
お花をつんでいるときの気持ちと同じだね。』太郎
『うん。。(泣いている)』パパ
『ママはね、お前のために
一生懸命作ったプレゼントをいらないって言われて
毎日自分で捨ててるんだよ。どんな気持ちかな。』
太郎は大きな声で泣きました。
ごめんなさいママ~
と言いながら泣きました。
主人の言葉。向かい合う姿勢。
プレゼントという言葉。
全てが長男に染み込んでいくのがわかりました。
しかし長男は泣きながらこうも言いました。
『ママといっしょに
たべたかったんだもんー
あちゅまれしてほしいんだもんー』
今度はこれが私に刺さりました。
正直、毎日の食事では
次男にばかり気を取られていました。
ごはんをこぼすしまき散らすからといって
自分はほとんど座らず片付けてばかり
ゆっくり食べることもなかった。
『お兄ちゃんは自分で食べられるから偉いね』
という本意は
『1人でしっかり食べてね』
だったのかもしれない。
次男も一緒に食事をするようになってから
そういえば長男は『あちゅまれして』
と言わなくなった。
『あつまれ』とは
お皿に散在しているご飯を
スプーンでかき集めること。
昔はよく言ってたけど成長したんだなぁ
なんて勝手に思っていました。
でも違った。
ママこそ本当にごめんなさい。
ごはんを食べなくなってしまったのには
とても大きな理由があったんだね。
どんなに凝ったご飯よりママがきみを想って
ちゃんと一緒に食べることが
一番のプレゼントになるんだね。
長男は『あつまれ』をしてほしかったんだ。
3人でいるのにひとりぼっちを感じていたんだ。
と気付けたのです。
それから私は長男とのご飯が楽しみになりました。
『ママのぷれじぇんとぜーんぶピカリン
(残さずキレイに食べること)
しちゃうもんね~』
とはりきってくれています。
普段はほとんど家にいない主人ですが
彼もこうして大きなプレゼントをくれます。
家族のことをよく見てくれている
それが本当にありがたいし
一番効果的な育児をしてくれていると思います。
おむつを替えるよりミルクをつくるより、ずっとね。
怒鳴るのではなく諭すように息子に語り掛ける。
心がけたいものです。