「中華そば、中盛で!」ラーメンが到着し食べていると、
店員が「すみません」
昼時にラーメン店を訪れた『ある男性』。
店は30席程度の中規模店だといいます。
ランチの混雑が過ぎた時間帯だったこともあり、
店内は6割の席が埋まっているような状況です。
男性がカウンター席に座り、注文をしようとすると、
すぐに30代後半と思われる女性が入店して来ました。
そして、男性とほぼ同じタイミングで、こう注文をします。
「中華そばの中盛をお願いします」
ちなみに、この店は並盛で麺の量は220g。
中盛だと1.5倍の330gになります。
注文から5分ほどして、女性の前にラーメンが到着。
女性は、すぐに食べ始めます。
食べている途中に店員が…
半分を食べ終わったころでしょうか。
突然、店員がやって来て、
ラーメンを食べている女性にこう話しかけたのです。
お客様、申し訳ございません。
注文をされた中盛ではなく、並盛を提供してしまいました。
新しく中盛を作っておりますので、そちらの並盛を食べてお待ちください。
一瞬、キョトンとした表情を見せた女性。
気を取り直して、店員にこう告げます。
女性「あ、でも、これから中盛を全部食べることはできないので、この並盛で大丈夫ですよ」
しかし、店員も「中盛をご注文いただいたのにそういうわけにはいきません」
と、簡単に引き下がりません。
そこで、女性はこんな妥協案を提示します。
「それでは、中盛に足りない分の麺だけ、持って来ていただけますか」
「それを残りのスープに入れて食べます」
すると、店員は少しほっとしたような表情を見せて、「承知致しました」といい、その場を去ります。
注文を間違えられたにも関わらず、怒るわけでもなく、
冷静に対応した女性を見て、男性は「素晴らしい対応だな」と感じていたといいます。
が!!!
直後に、意外な人物が現れます。
それは店主…。
手には中華そばの中盛を持っています!
そして、女性にこう話しかけます。
責任者の○○と申します。
この度は、こちらの不手際で大変申し訳ございませんでした。
改めて、中華そばの中盛をお持ちしました。
残していただいても構いません。
結果、女性の前にはラーメンの丼が2杯並ぶことになります。
隣に座る男性は「残したほうがいい」と思いながら見ていたといいますが、
女性はラーメン2杯を完食。
後半は苦しそうな表情を見せていたといいますが、
食べ物を残すことがイヤなタイプの人だったのかもしれません。
女性は笑顔で、会計を済ませ、店を出て行ったといいますが、
一部始終を見ていた男性は複雑な心中をこう語ります。
店の対応が悪い、というワケではありません。
しかし、学生じゃあるまいし、ラーメンを2杯を食べたいと思う女性がいるでしょうか。普通に考えて、店の対応は過剰なものに見えました。
日々、多くの客がやって来るこのラーメン店では、注文ミスは十分に起こり得ることです。
中には「どうしてくれるんだ!」とクレームをつけ、
ムチャな要求をする人がいるのかもしれません。
そして、そういう人を満足させようと「注文ミスの対応」を過度に丁寧に行うようになった結果、
ラーメンを2杯提供するというカタチに行き着いたとも考えられます。
しかし、こういった対応を客は本当に望んでいるのでしょうか。
女性が食べた麺の量は合計で550gになります。
普通の人が「おいしく食べられる量」を超えていることは間違いありません。
一部の人たちの過度なクレームが
過剰なサービスにつながり、普通の客を苦しませる…
そう考えれば、今回のような一件は店側の問題ではなく、
消費者側にも問題があるのかもしれないと考えさせられます。