彼女の忘れた手帳が車に…
興味本位で中身を見た結果、修羅場に…


彼女の忘れた手帳が車に

彼女と海水浴に行く約束のあった俺は朝から車で彼女の家へ向かった。

当時、俺の愛車はレジャー向きじゃない車だったから
彼女の車で海水浴場所へは行くことになっていた。

その時の仕事が俺も彼女もサービス業勤務だったから、
休日は仕事が多くて基本的に平日が休みでした。

だから、平日だしそんな早起きしなくても
渋滞や場所取りなんかの心配はないかなーって話し合って
出かける時間は早朝じゃなくなった。

彼女がいろいろ支度を終えて出てくる前に
こっちは合鍵で彼女の車を開けて俺の車から荷物を移しとくことにした。

夏場で涼しい時間帯も過ぎてたし、
露天駐車の彼女の車の中が蒸し暑くて酷かった。

解錠してドアを開けると熱気がムッと・・・
さらになんかニオイがしてきました。

その時は

「なんか変な臭い・・・とりあえず換気しとくか」

程度でそこまで気にしなかった。

でも、その海水浴から数ヶ月経ったある日・・・

たまたま俺の家に彼女が家に遊びに来て帰宅後、
彼女が手帳を忘れていった。

彼女は手帳を持ち歩いてなんかいろいろ細かく書いてたので
いけないとは思いつつ「見てみたい!」っと興味が湧いて・・・

こっそりと手帳の内容を見てみた。

大概くだらないことばっかり書いてあったけど(苦笑)
日付欄に何かマークが書かれている日があることに気づいた。

興味本位で中身を見た結果、修羅場に…

そのマークのある日を俺の記憶を総合して考えた結果・・・
彼女は俺とアレをした日にマークを書いていると解った。

ちょっとビックリしつつ
「記録して楽しいのかね~」と
思いながらページを読み進めた。

すると数ヶ月前のページに同じマークで色違いのものが・・・

「色違いって何かあるのかな?」っと当時の記憶を辿ってみたら、
その時期は仕事が忙しく残業続きだった。

でもブラックな会社だから残業手当は全く無し・・・

毎日グッタリして直行帰宅、すぐ寝てた時期だった。

だから、この色違いマークの相手は
意味合いは同じだろうけど「・・・俺ではないな」と。

その時パッと記憶が蘇ったんだけど
海水浴に行った時に感じた彼女の車の変なニオイ。

あのニオイの意味に気づいた・・・
車の中でアレしたときのニオイだって。

そう思ったら居ても立ってもいられず、
遅い時間だったけど車で彼女の家に行った。

俺の車はウルサイ系のジムカーナ仕様ミッドシップ車だったので
着いたら音に気づいた彼女が家から出てきて乗り込んできた。

彼女は急に来た俺に驚いたようで
「どうしたの?」と聞いてきたけど黙って車を出した・・・

向かったのは音が気にならない近くの国道沿いの待避所。

車を停めてから手帳を彼女の方へ放り投げて
何をとは言わないけど「説明しろ」と言った。

でも、何のことを言ってるのか解らないような表情の彼女・・・

そこで「手帳に書かれている日付のマークの意味がわかった」と。
彼女は「勝手に手帳の中見たの?!」と逆ギレ。

「どうでもいい。早くそれ説明しろ」とさらに言ったら拒否された。
俺はそのまま車のエンジン始動させて走り出した。

彼女の家の近くの山に向かったんだけど、
山の道路は幅が凄い狭いんだよね。

道路の入り口まで車をゆっくり走らせ、
道幅狭小区間に入った瞬間にアクセル全開で走らせた。

正直、どうなってもいい気分で自暴自棄だったので
一車線ちょいしかない山道を危険とか気にせずに
常時100km/hオーバーで走ってたと思う。

すると彼女がそんな俺の様子を見てすぐ白状した。
なんでも前の前の男とのマークだったんだと・・・

「一回だけ」と彼女は言ってたけど
確かに手帳の色違いマークも一個だけだったんで信じられるかなって。

発覚した彼女の浮気

そのまま彼女の前の前の男について詳しく聞いてみたら
彼女が学生時代にバイトしてたとこの男らしく、
なんと俺も顔見知りだった。

彼女が伏せてたので全然知らなかった・・・

彼女の浮気前と後にも実はその男と俺、
顔を合わせてたし会話もしてたんだよな。

そもそも、そいつにも彼女と付き合い始める事は言っといたんだけど。

・・・俺の家は、母親の浮気が原因で離婚。

俺はそのまま母親と暮らしたんだけど、
浮気相手がろくでなしで極貧生活だった。

逆に離婚で家を出て行った父親は仕事人間みたいな人だった。

俺が寝静まった頃に
ほぼ毎晩家から抜け出して浮気相手の元に母は通っていたらしい。

そんな子ども時代があるから、浮気は絶対に許せない。

浮気に走る前に俺と別れてから、
他の男のところに行ってくれ・・・

俺と付き合っている間は浮気だけは絶対にやめてくれ!!
俺はそんな事を彼女に言った。

すると彼女も謝ってはくれたし、約束もしてくれた。

ありきたりな「もう二度としない」というお約束のセリフだったけど・・・

俺たちは別れる事はなく、
彼女の浮気発覚が事後数ヶ月だったこと
発覚までは仲よくやっていたので、
そのまま彼女に押し切られて付き合い続けることになった。

でも、「次・・・浮気したら俺はもう怒らない」とだけは彼女に伝えた。
「浮気が発覚した時点で・・・俺はお前に何も言わずに黙って死ぬから」と。

子どもの頃は母親から裏切られ、
大人になってからは大事な彼女に裏切られた・・・
裏切られる人生は辛すぎるから。

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