人間の遺伝とはどうやら一筋縄ではいきません。

夫婦の共同作業であり愛の結晶である子どもがもし、
父親に似ても似つかない風貌だったとしたなら……。

妻の浮気を疑ったとしても現代であれば最終的にDNA鑑定で判明します。
正真正銘の夫婦の子どもであっても
父親にまったく似ていないこともあります。

その原因は女性の過去の男性遍歴にありました。


過去の男性遍歴が子供に影響を及ぼすことが判明

本来なら母親と父親のDNAを子供が受け継ぐはずなのだが、
物事はそうシンプルではないようです。

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学の
ショウジョウバエを使った研究では生まれた子バエは本来の父親より、
以前に交尾をしたハエの影響を受けているということがわかった。

研究では身体のサイズ大小と違うオスのハエを用意し、
それぞれメスと交尾させた。

すると2回目の交尾のあと生まれた子バエの身体の大きさは
1回目に交尾したオスの身体のサイズに近くなると判明したという。

研究チームによればこの現象は
前のパートナーの精子に含まれているある化学物質が、
交尾の後もずっとメスの体内に残り続けているためであると考えている。

つまり、最初に身体の大きなオスと交尾したもののその交尾では受精せず、
2回目の身体の小さいオスとの交尾で卵が受胎した場合、
その子どもはどういうわけか
最初のオスの子どもであるかのように身体が大きくなるようです。

もちろんDNA的には小さなオスとの間にできた子どもなのだが、
最初のオスの精液に含まれていた化学物質が
その子どもに影響を及ぼすと考えられています。

人間でも同じなのか?

その母親が1人しか男性体験がないまま受胎すればシンプルですが、
そうではない場合、
女性はこれまで付き合った男性の要素を体内で保管し、
場合によってはその要素を新生児に伝えていることが指摘されている。

そのため、人間にも当てはまるという。

「女性は妊娠を前提にせずとも、
おそらく後世に伝える男性の要素をえり好みできる存在なのです。
彼女たちが過去の性交渉でその男性から獲得したものが、
将来の我が子に影響を及ぼすのです」

まさに女性にとっての妊娠、出産は
単に現在のパートナーとの関係のみならず、
これまでの女の一生をトータルに反映したものになります。

驚くべきことではあるが、これははるか昔、
古代ギリシャの哲学者アリストテレスも気づいていた
遺伝のメカニズムであるということです。

この驚くべき遺伝のメカニズムは「テレゴニー(telegony)」と呼ばれ、
中世ヨーロッパの王家が離婚歴のある女性を嫁に取らない根拠にされてきたという。

保守的な男性社会が持つ処女を重んじる価値観にも影響を及ぼしているのかもしれません。

テレゴニーは実際にこれまでも広く信じられてきましたが、
最近になってこのような研究でようやく信ぴょう性を帯び
はじめて再び注目されることになった。

過去における真剣交際ならまだしも、
一夜の過ちなどは注意をした方がよさそうですね。

これが人類皆きょうだいといわれる潜在的な由縁なのだろうか…
引用:http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3475637/Can-babies-looks-mother-s-ex-lovers-Study-fruit-flies-suggests-chemicals-previous-partner-s-semen-lingering-effect.html?ITO=1490&ns_mchannel=rss&ns_campaign=1490

あなたにオススメの記事

⇒ 高齢の父親から生まれた子どもにはリスクがいっぱい…男性にも生殖適齢期があった…