会社の搬入口前に違法駐車が…
フォークリフトでコンテナの上に上げた後とんでもない事態に…


会社の搬入口前に違法駐車が

うちの会社は普段祝日は休みですが
その日は新しい機械の搬入のために平日より早く出勤しました。

敷地に入ったらおっちゃん達が腕組みして困っています。
理由は建物の搬入口に見たことのない車が駐まっていたからです。

「いつもはチェーンで敷地には入れないんだが
今日は重量屋さんが早い時間に来るから
昨日は開けて帰ったらこれだよ…」

重量屋さんのトラックから機械を降ろしても、
その車のせいで建物の中に入れられないし。

仕方無く敷地内のコンテナの上に3tフォークで仮置きして
なんとか機械を搬入することが出来た。

据え付け、試運転までやって今日の仕事は終了して
2時半でみんな会社を出たんだが、
お約束で車をコンテナの上から降ろし忘れたそうです。

社長も当然責任は俺がとるからと
ノリノリでOKしてくれた。

現状では以下のようになっていた。

・機械の搬入が出来ない

・フォークリフトでコンテナの上に仮置き

・社長が機械メーカーと重量屋さんに、
搬入の日を変更した場合の見積りを出してFAXしておいてくれと依頼する
(メーカーにはサービス抜きの実費で)

・会社の電話の転送設定を切る

・出勤した従業員に見覚えのない番号から着信があっても
極力出ないように指示

幸いと言うか残念と言うかまだ着信はない。

そして、10時の休憩の時に
車の所有者の30代の女性と付き添いの男性、
それと警察官2名が会社に来たのが見えた。

急いで事務所に行って社長に

「あれの件で来たみたいですよ、同席しましょうか?」

と言うと社長は了承。

その後とんでもない事態に…

事務所で待ち構えていると、4名が入って来た。
何とも言えない雰囲気の中、
お互いに挨拶してから話し合いが始まった…

女性の言い分としては

・ほんの30分ほど置いていたらあんな所に上げられて嫌がらせをされた。
・降ろしてもらおうと看板の電話番号に連絡したが誰も出ない。
・そのせいで車を昨日使えなかった。

謝罪と代わりに使ったレンタカー代と
あんな場所に晒されて恥をかかされたからある程度の誠意を見せて欲しい。

さらに、警察官の言い分としては

・確かに勝手に敷地内に駐車したことはこちらの女性も悪いが、
ほんの数十分で勝手にコンテナの上にあげるのはやりすぎ。

・女性も勝手に停めていたのだから、誠意とかは言わない方が良い
・お互いに謝罪しあって矛を収めたらどうか。

社長はここまで黙って聞いていたが、
女性が折れずに一方的に要求を押しつけて来るので反論開始。

その論争に一同唖然だった・・・

ほんの30分と仰るが最初に従業員が出社した時間は6時半。
重量屋さんが予定より早く7時に到着。
7時半には自分(社長)も含め従業員7人が出社した。

8時半に機械メーカーの2人も到着。
10時前まで待っていたが運転者が現れなかったため、
仕方無く敷地内で唯一の空きスペースである、コンテナの上に仮置きした。

昨日の仕事が終わる2時半まで誰も来なかった。
降ろし忘れたのは確かにこちらが悪いかも…

さらに女性と同伴してきた男性も口を挟んできました。

・時間ははっきりとはしないが、あれは行き過ぎ。
・こちら(女性)には損害が出ているのでそれを償うべき。

そして30~40分、こんなやり取りのループ後で社長が…

・お互いに無駄な時間が惜しいと思うのでお互いに過失を認めて和解しよう。
・こちらだけの落ち度ではないと思うが、謝罪させてもらいます。

テーブルに手を付いて、

「申し訳ありませんでした。」

と頭を下げる社長…

そこで社長は予想外のことを言い出したのだ。

・レンタカー代は予想外だったがここに詫び料として10万円用意してある。
・当然レンタカー代も上乗せさせてもらう。
・こちらに出来る事はこれぐらいだが条件としてどうか?

これを横で聞いていた時、正直悔しかったよ。
だってその男女、条件を聞いた後で下を向きながら
目を合わせてニヤッとした。

この10万円…俺も責任があるよな…とか考えてた。

女性が

「そこまでしてもらえるなら…」

と言って少しの沈黙後、おもむろに社長が話し始めた。

それは、

・こっちからの条件は了解してもらえたと思う。
・ではこっちの条件を言わせてもらう。

こちらは誠意とか曖昧なものではなくすべてデータから算出したものである。

・まず従業員の昨日の余計な残業分35156円

・機械メーカーの出張延長費6万円
(メーカーの見積り書)

・重量屋の時間延長費8万5千円

・本日製産出来なかった製品の損害30万円

・本日出荷出来なかった為に
発注先のラインが半日止まるため、
うちが支払うその損害賠償額150万円(契約書提示)

・私の残業分や余計な手間分も要求したいが誠意を見せて請求しないでおく

テーブルの上にわざと資料を広げまくって社長の熱弁w
男女の顔色が赤から青に変わってました。

「これこそやり過ぎじゃないか?」
「もう少し穏便に出来ないか…」

と社長の矛先が警察官に向いた。
そして社長は自分の手帳を見ながら、

2008年9月にも同じ様な違法駐車問題があり通報した

お宅の巡査長と巡査が来てくれた。
無線で違法駐車のナンバー照会後、
連絡したらしいが相手と連絡がつかず。

敷地内の為、レッカー移動してもらえない。
フォークリフトで敷地外に出そうとしたら
こちらが駐車違反に問われると言われた。

警察は軽微な事とは言え、犯罪者の味方なのかと警官に激怒した。

とにかく、運転手さんが来るまで待ってて下さいねと言って
二人は帰ってしまった。

・車に手を出せないため、当時は泣く泣く帰った。

・いつの間にかその車は消えていた。

・その遅れを取り戻すために
余計な無理な残業を従業員にさせてしまった。

・今回は前回と同じ失敗をしたくないので、
こういう行動に出た。

・車に傷一つ付けていないはず。

・違法行為があるならどうか私を逮捕して下さい。

何も言わない警察官を置いといて社長は男女にまた顔を向け

・こちらの求める条件は言った通り。
・これが無理ならお互いに条件を引っ込めてはどうか?

それも嫌ならもう出るところに出ても良い。
青い顔の男が、

「Kちゃんこれは無理だわ、条件引っ込めよう」

と言うと、

「え~っ、お金になるって言ったじゃん!」

二人でヒソヒソしてから、

「じゃあこっちの条件も引っ込めます!
今回の事はもういいです。帰りますから車を降ろして!」

やっと終わったってホッとしかけたところで社長が…

「お互いの条件、引っ込めたらそれで終わりですか!?
あなた、もういいですって何ですか?
あんた、何か忘れていませんかね?
私は先ほどテーブルに手を付いて謝りましたよね?

お前はどうするんだ?!!!
どうもすみませんでした。
申し訳ありませんが車を降ろして下さいだろうがっ!
お前が俺に謝って五分五分でしょうがっ!
すること思い出したか?!お前が俺に言う事は何だっっ?!!!」

その後、警察官の取りなしもあり、謝罪されこちらも受け入れた。

昨日、今日と残業していたので、メーカーのラインを止めることなく
何とか来週から平常運転に戻れそうだ。

今回の件で違法駐車が本当に迷惑な事と、
社長のいろんな意味での怖さがわかりました…

ここまで言われたら何も言い返せません。
元はと言えば違反駐車した女性が悪いのですが・・・

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