飲酒運転で娘を失った家族…
娘の死後に発見されたリストの内容に言葉を失う‥



危険極まりない飲酒運転。
そんな飲酒運転には3種類あります。

【A】酒酔い運転
酒に酔った状態で運転が困難だと思われる状態。
基準はないので酒に酔ってると判断されたら適用。

【B】酒気帯び運転
呼気中アルコール濃度0.15 mg以上、
または、0.25 mg以上の二段階。酒良い運転ほどではない状態。

【C】警告
上記に至らない酒量の場合

そして、2007年(平成19年)9月19日より
道路交通法が一部改正、施行されました。

特に飲酒運転による交通違反、重大事故が後を絶たないため、
「酒酔い運転・酒気帯び運転」に対する罰則(罰金)が強化され、
「酒酔い運転・酒気帯び運転」をした運転者だけなく、
酒類を提供した者、車両を提供した者、
同乗者へも罰則(罰金)が適用されるようになりましたので注意しましょう。

2007年から罰則強化されています。

さらに飲酒運転でのいわゆる「ひき逃げ」事故問題対策として、
「救護義務違反」に対する罰則も
「5年以下の懲役または50万円以下の罰金」から
「10年以下の懲役または100万円以下の罰金」へと引上げられています。

また、酒酔い運転や救護義務違反などの悪質な違反行為で
免許の拒否・取消しを受けた場合は
「3年以上10年を超えない範囲内」で
新たな免許を受けることができなくなっています。

飲酒運転の結果として発生した事故についても
当然厳しいものになっています。

もちろん、これら刑事上、行政上の処分のほかに
民事上の責任も発生します。

アルコール濃度と事故率の関係には強い相関があります。

0.25mg/L (0.05%):2倍
0.50mg/L (0.10%):7倍
0.75mg/L (0.15%):25倍

07年(平成19年)中の警察庁の統計によると
飲酒あり運転の死亡事故率は5.69%で
飲酒なし運転の場合の0.60%に比べて
9.4倍というデータが発表されています。

このデータをもとにさらに飲酒あり運転のうち酒酔い運転
(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)
での死亡事故率を算出すると飲酒していない場合に比べて
34.4倍という非常に高い数値となるのです。

これほど危険なのに飲酒運転はなくならないことが不思議ですね。

飲酒運転の事故で失われた命

不慮の事故で最愛の我が子を失うことほど辛い出来事はないでしょう。

2014年のある日突然、
サンドラさんとデイヴィッドさんにそんな不幸が訪れました。

娘のクリスティーナさんは21歳という若さで
飲酒運転をしていたトラックドライバーに撥ねられて
この世を去ったのです。

自転車で走行中のクリスティーナさんに突然訪れた悲劇…

残された家族はクリスティーナさんの死を
なかなか受け止めることができませんでした。
クリスティーナさんは看護師になる夢を持っていました。

これから夢を叶えるという矢先の悲劇に両親は悲しみながらも
泣く泣く遺品の整理をするためにクリスティーナさんが
生前住んでいたアパートを訪れました。

そして化粧ポーチの中にある一枚のメモを見つけたのです。

娘の死後に発見されたリストの内容に言葉を失う

「あの子が高校生の時に書いたものに違いありません」
と母のサンドラさんは米CBSのインタビューで語りました。

「子供が、バケット・リストを書いて置くなんて…
そんなこと誰がするでしょうか」
最初、そのメモを見た時には驚きを隠せなかったと言います。

バケット・リストとは
「死ぬ前にやっておきたいことをまとめておくメモ」として
欧米ではよく知られています。

自分の死期が近いとわかったときに
いろいろやりたいことや思うことをリストアップしておくもので
遺書と同じほど大切にされています。

今となってはクリスティーナさんが
どうして学生時代にこのバケット・リストを書いたのかはわかりません。

まるで自分の死期を予期していたかのような行動ですが、
本当のところは本人にしかわからないこと…。

これからきっとやりたいことチャレンジしてみたいこと、
行ってみたい場所がたくさんあったでしょう。
その一つ一つが丁寧にリストアップされていました。

クリスティーナさんが残したバケット・リスト

「ヴェニスに行くこと」
「チェスを習って誰かとゲームした時に勝つこと」
「スカイダイビングをすること」
「飛行機の操縦を習うこと」
「誰かの命を救うこと」
「結婚すること」
「子供を持つこと」
「花畑を駆け回ること」
「いろんな場所へ旅すること」
「ラクダに乗ること」
「ナイアガラの滝を見ること」
「自分でビジネスをすること」
「いつも笑顔の女性だと覚えてもらうこと」

高校生の時に書いたのだろうと思われるこのメモには
子供らしい夢の他に将来自分がどんな女性になりたいか、
どんな人生を送りたいかという
クリスティーナさんの希望が見えるようです。

クリスティーナさんの両親は亡き娘の代わりに
そのバケット・リストをできるだけ実現させることを決心しました。

そしてサンドラさんとデイヴィッドさん二人で
またある時は家族全員でクリスティーナさんが
行きたかったであろう場所に足を運びました。

ナイアガラの滝を見に行ったり、飛行機の操縦を習ったり…
いつもクリスティーナさんの思いと共にチャレンジ。

そしてそんな中、
家族の予想もしない出来事が世界中で起こっていました。

クリスティーナさんの死以来、
家族はFacebookに「Remembering Kristina Chesterman」
というアカウントを設置。

これまで行った場所の写真を投稿したりして
亡き娘への思いを綴って来ました。

そしてメディアでもクリスティーナさんの死が報道されて以来、
それを知った多くの人がクリスティーナさんの写真に
各地を旅していることがわかったのです。

記念写真をFacebookに投稿してくれた

クリスティーナさんに会ったこともない全く知らない誰かが、
クリスティーナさんの死に思いを寄せ、
どこかへ旅する度にクリスティーナさんの写真を同行。

「いろんな場所を旅してみたい」という
クリスティーナさんの生前の願い通り、
多くの人によってクリスティーナさんは
いろんな場所へ足を運んでいるのです。

クリスティーナさんの父、デイヴィッドさんは
「娘の死がこんなにも誰かに影響を与えているというのは凄いことだ」
とただひたすらみんながしてくれる思いやりに感動。

母のサンドラさんも涙ながらに語りました。
「今でもあの子を思わない日は一日たりともありません。
朝目が覚めると涙が出ることも…。」

不慮の事故で21歳という若さで
この世を去ってしまったクリスティーナさんですが、
現在でも多くの人が彼女の写真と共に旅を続けています。

SNSのパワーを再認識させられますね。

そして世の中にはこんな風にいい人が
たくさん存在するのだということも改めて知ることができます。

善意ある人たちの心の中に生き続けるクリスティーナさん。
今日はどこを旅しているのでしょうか。

家族にとっても彼女がこうしてみんなの心の中で
生き続けていることが救いとなっているでしょう。

改めてクリスティーナさんの冥福をお祈りします。

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