今でも行なっている隠し念仏が不気味だった…
封印された日本のタブーが恐ろしい…
隠し念仏とは
隠し念仏は東北に今でも現存している信仰です。
元々、親鸞聖人の浄土真宗から発した一派ですが、
主流の本願寺から異端視され、
江戸時代には権力側から処刑に至るような弾圧も加わったため、
「隠れ」て信仰が行われるようになっていきました。
まさに邪教との扱いを受け、犬切支丹という呼称まで使われていました。
外部からの圧力とそれに対抗するための秘密主義は
信者同士の結束を固め、信仰形態も独自なものとなっていきます。
明治になり、実質的な禁令は解かれた後も
信者たちは教義や儀式を「隠す」ことを止めなかったそうです。
隠すこと自体がもはや信仰の一つとなっていたからです。
この辺りは九州の隠れキリシタンと似たような精神性が伺えます。
そして、岩手を中心に東北に残ったのが隠し念仏です。
現在も少なからず存在している
明治に入ると数は大きく減少しましたが、
岩手を中心とした東北地方には少なからず存在しています。
隠し念仏は秘密結社側面を持っているため入信儀式が特徴的です。
それが「オトリアゲ」という儀式。
地域によってはかなりやり方が違うと言われています。
入信者は導師の家に出向き、
仏間にて「南無阿弥陀仏」「助けたまえ、助けたまえ」と唱え続けます。もちろん次第に疲れ、息苦しくなっていくが、
長時間に渡ってこの唱和を続けなくてはならない。
そのうちに頭がボーっとし、
意識が飛ぶトランスのような状態になります。そこで導師が「助けたっ」と叫ぶと
鏡による反射光を入信者の口に照らす。
仏が入信者の体内に入ったという象徴だ。儀式が終わると導師からは
「ここであったことを他人に喋ってはならない。
もし他言すれば地獄に堕ちる」と厳命を受ける。このオトリアゲ、
はじめのうちは成人の入信者に限定され、
厳粛かつ秘密裏に行われたようだ。しかし時代がくだると信者に生まれた赤ん坊にも
「オモトヅケ」という簡単な儀式をするようになった。その子が6~12歳あたりになると「オトリアゲ」を改めて行う。
隠れて行うことが習慣となってしまった隠れ念仏。
元々は同じ流派だったのに異端とされてしまい
隠れて信仰することしかできなくなってしまいました。
そんな歴史を残すために今でも行われているのかもしれませんね。
引用:http://tablo.jp/discover/folklore/news000711.html