精神病で自殺した日本画家「石田徹也」…
作品集を見ると不安になってしまう…
夭折した画家「石田徹也」の作品集
石田徹也は1973(昭和48)年静岡県焼津市生まれの武蔵野美術大学卒。
作風は風刺画的な側面が強いのが特徴。
また、作品には作家本人と似た青年が描かれることが多いですが
本人は否定しています。
2005年に踏切事故で死去。
今回はそんな日本画家「石田徹也」の作品集を紹介します。
タイトル:「飛べなくなった人」
翼もプロペラもあるのに「飛べない」とは…
タイトル:「ぐち」
ハサミで切符を切っている青年。うつろな表情にゾッとします
タイトル:「ダンゴ虫の睡眠」
石田徹也の作品の中でも異色。
穏やかな表情にほっとさせられる作品です
タイトル:「引き出し」
本当は「人の死」とは引き出しに入れておくくらいの
「なんてことないモノ」なのかもしれません
タイトル:「距離」
タツノオトシゴにデフォルメされた青年は
誰と会話をしているのでしょうか…
タイトル:「父性」
これは・・・縁の下の力持ち、という事でしょうか。
地味なところで頑張るのが父ちゃんの役割なのかも…
タイトル:「触手」
触手に包まれた男を守っているような女性に安心感を覚えます
タイトル:「回収」
淡々と事務的に遺体を箱に詰める作業員。
タイトル:「兵士」
傘を銃に見立てて隠れているけれど、敵はどこにいるのか。
何のために戦っているのかさえ分からないサラリーマン
タイトル:「無題」
この作品の青年だけは作者本人だと言われています。
陰鬱な雰囲気から不気味さが感じられます。
タイトル:「配達」
それがたとえ人体であったとしても…
「配達天国」日本においては人体ですら配達可能…
タイトル:「自己決定」
汚いもの(この場合は憎しみや嫉妬などの負の感情)を流す存在として、
自らを「洗面台」と一体化させたのでしょうか…
タイトル:「大車輪」
「社会の歯車」の比喩を描いた作品。
現代社会への皮肉です。
タイトル:「燃料補給のような食事」
現在の「ファストフード」や「食事もゆっくりとれない」ことを風刺しています。
タイトル:「囚人」
学校にまつわる「校則」を風刺していますね。
タイトル:「無題」
患者と家族は世間から隔絶された存在であることをベールのようなカーテンで示しています。
タイトル:「体液」
何かを癒そうとする青年。
洗面台と一体化させ、自分の涙を溜めその中に虫を入れています。
この虫は何の風刺でしょうか。
タイトル:「子孫」
人間ではないモノから赤ちゃんが誕生。
タイトル:「無題」
「社員」は「ビズ」のように大事な存在なのか、
または「使い捨て」の存在なのかどちらでしょうか…
タイトル:「帰路」
顔に空いた穴が得体の知れない不安を掻き立てます。
タイトル:「健康器具」
健康はたくさんの人に支えられているというメッセージ?
タイトル:「無題」
子どもを救出する場面でありながら切迫・喜びなどは感じられない。
ということは…
タイトル:「離乳」
人の中に存在する「幼児性」を示唆しています。
体は大人なのに、子どものおもちゃに隠れている姿は人の中にある「幼児性」を示唆しているようです
タイトル:「面接」
面接では顕微鏡のようにつぶさに見られることを表現しているようです。
タイトル:「クラゲの夢」
現代の引きこもり・ニートを風刺しているように思います。
タイトル:「彼方」
自身と老婆の人生を駆け抜けて疲れ切った老人が「死」(廃車)を待つのみ…。
タイトル:「コンビニエンスストアの母子像」
便利になりすぎた現代社会を皮肉っている作品なのかも…
タイトル:「無題」
みんな同じような環境でさしたる疑問もなく眠る人…「みんなと同じ」ことで安心する様子を描いています
タイトル:「社長の傘の人」
「社長の命令がすべて」というような思考停止した社畜を風刺。
「社長の傘」にしかなれない「社員」の明確な力関係ですね…
見ていると非常に考えさせられる、不安になってくるとても不思議な作品です。
しかし、この沢山の絵が私達現代人に伝えたい事・・・。
ある意味では的を得ており少し恐怖を感じます。