知らない間に腎臓がなくなる村…
その真相を辿るとそこにはネパールの深すぎる闇があった…



現在でもネパールには数多くの社会問題が溢れています。

売春、人身売買、HIV感染、ネパールに暮らす人々は常に危険を感じなが暮らしています。

その大きな原因が識字率の低さにあると考えられています。
田舎に暮らす貧しい子供達はまともに勉強することもできず、
両親ともに文字の認識ができないので
騙せれて売られるケースが数多くあります。

そしてそんなネパールで10数年前から新たな闇が問題視されています。

ネパールの深すぎる闇

ネパールのホクシという村はとても貧しい村です。

その為村人らは自分の臓器を売って生活の糧にしています。
臓器ブローカーが定期的にこの村周辺にやってきては
金に困っている村人たちに健康な腎臓を片方売るようけしかけます。

その結果大人の成人のほとんどが腎臓を1つ摘出されており、
この村は「腎臓村」とも呼ばれています。

臓器ブローカーは善良な村人たちに人間は腎臓ひとつでも生きられるとか、
腎臓は切り取っても再生するといったでっちあげ話をして
南インドに連れて行って手術をしてしまいます。

4人の子供の母親であるギータという女性はこうした言葉に騙されて、
たった2000ドル(約24万円)で自分の腎臓を売ってしまったそうです。

女性までもがブローカーの餌食に

ギータは

「彼らは10年間もわたしたちの村に通ってきて
村人に腎臓を売るよう言葉巧みに誘いかけていましたが、
私はいつも断っていたんです。
でも、子供たちが大きくなってもっと頑丈が家が欲しいと思うようになりました。
いつも自分の家と土地が欲しいと思っていたし、子供ももっと欲しかった。
心から欲しかったんです。
だから、ブローカーと義妹と一緒にインドへ行って手術を受けました」

手術そのものはたったの30分で済みましたが、
ギータは3週間も入院するはめになりました。

「目覚めたとき、まだなにもされていないような気がしたのですが、
すでに手術は終わっていました。
それから腎臓代として20万ネパールルピーを支払ってもらって村に帰り、
土地と家を買いました」

不幸なことに、ギータが自分の腎臓を犠牲にして手に入れた家は
ネパールを襲った大地震で倒壊してしまいました。

この災害のせいで多くの村人が家を失い、
悲しみをまぎらわせるためにアルコールにおぼれる結果になってしまったそうです。

そんな状況でも臓器売買だけが繁盛し、
ネパールを腎臓バンク化してしまったのです。

騙せれて腎臓を抜かれる人も・・・


全ての臓器ブローカーがきちんと村人の同意を得ているわけではありません。

さらわれきて、無理やり摘出手術を受けさせられる人もいます。

あるいは別の手術が必要だと騙されて知らないうちに腎臓を摘出されてしまうケースもあるそうです。

腎臓をふたつとも取られて殺された人もいます。

こうして収穫された臓器はドナーが受け取る金額の
6倍もの値段で裕福な被移植者に売りつけられています。

ガネーシュ・バハドール・ダマイという男性も同じような体験をしました。

彼は実入りのいい仕事を探してインドへ行き、
インド南部のバンガロールで見知らぬ連中と酒を飲みました。

いつの間にか注射をされて24時間の間意識がなくなり、
目覚めたときは病院にいて腎臓を取られた後だったという。
3ヶ月後、150ドルを与えられて家に帰され、狭い土地を買ったそうです。

ブローカーの陰に怯えるネパールの村人たち

ネパールの人権を守る会の弁護士でコーディネーターのラクスマン・ラミヒハネによると
治安部隊が定期的に監視しているにもかかわらず、
村人たちは自分の住んでいる村で恐怖と不安を感じているという。

インドや外国での実入りのいい仕事やいい暮らしをエサに
彼らを誘惑しようとする新顔のブローカーと毎日遭遇しなくてはならないのです。

村に戻ってきても騙されて腎臓を売ったことが村の噂になり、
半ば村八分的な存在になってしまい、
その子どもたちまでが学校でのけ者にされることもあります。

こうした状況に不満が重なってうつ状態になり、
飲酒におぼれてしまう人もいるそうです。

臓器売買はネパールでも違法です。
にもかかわらず毎年、およそ1万の闇市場が7000もの腎臓を取引しているという。

識字率の低さの他にも原因は数多くあり、
最大とも言われている原因はインドに行く際にパスポートなしで入国できてしまうところにあります。

そしてそのインドに古くからあるカースト制度で
ネパールの少女たちの人身売買ブローカーや
腎臓ブローカーたちの居心地のいい無法地帯にさせてしまっています。

根が深い闇なので簡単に撲滅できないのも問題ですね。

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