米軍撤退後に沖縄に待ち受けている恐ろしい現実…
沖縄県民が知らない基地問題が話題に…
沖縄の県民投票で7割が辺野古への米軍基地移設に反対という意思表示がされました。
今回はこの結果を受け、
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著者・国際関係ジャーナリストである北野幸伯さんに話を聞きました。
沖縄にのしかかる米軍基地負担を考慮しつつ、
もしも沖縄から米軍基地が撤退した後、
「沖縄に起こり得る中国侵略被害の可能性」を
現在のベトナム・フィリピンが直面している事態を
例に挙げてわかりやすく解説してくれています。
米軍撤退後に沖縄に待ち受けている恐ろしい現実
ニュース報道された通り、
沖縄で基地に関する県民投票が実施されました。
その結果は…
県民投票の開票確定、「反対」72.2%
共同 2/25(月)0:59配信
沖縄県は25日未明、県民投票の開票確定結果を発表した。辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」は72.2%、
「賛成」が19.1%、「どちらでもない」は8.8%だった。反対:72.2%
賛成:19.1%
どちらでもない:8.8%
上記を踏まえ、中国代表が敗戦国日本の領土は
北海道、本州、四国、九州4島に限定されており、
こうした理由で日本は南クリル諸島、トクト(竹島)、釣魚諸島(尖閣諸島)のみならず、沖縄をも要求してはならないと主張していることをご存知でしょうか?
しかも、ただ主張するだけにとどまらず、
「中国、ロシア、韓国で『反日統一共同戦線』を作って
日本の領土要求を放棄させようぜ!」とも提案しているのが現状です。
つまり、中国が日本に断念すべき領土に沖縄を含めていることは明白な事実。
確かに、現在米軍基地が沖縄にあることで沖縄県民の皆さまの負担は大きいでしょう。
そのことから基地反対派の知事が選挙でも勝つのでしょう。
ですが…もし今米軍が沖縄から去れば、
人民解放軍が侵略してくる可能性がないとは言えないのです。
そして、この人民解放軍は過去にチベットの民120万人を大虐殺しています。
米軍の負担も大きいですが、
人民解放軍はさらに酷いことを覚悟しておかなければなりません。
フィリピン・ベトナムで起きた出来事
今回の話が完全なファンタジーでない証拠について実例を紹介します。
まず一つ目は中国自身が日本に沖縄の領有権はないと主張していること。
そして二つ目は米軍が去った国で中国は何をしたか?です。
ここでベトナム・フィリピンの実例をあげていきます。
①中国対ベトナム
南シナ海西沙諸島というのは34の小島からなっています。
中国、ベトナム、台湾がこの南シナ海西沙諸島の領有権を主張しています。
1970年代初めまでは中国が西沙諸島の北半分、
そして南ベトナムが南半分を支配していました。
過去にアメリカが共産主義の拡張を食い止めるため、
60年代を通じて南ベトナムを支援していましたが
73年に力尽き撤退してしまいました。
中国が天敵であるアメリカが消えたのを見届けた1974年1月、
南ベトナムが実効支配していた西沙諸島に中国が侵攻し、そのまま占領。
その後、西沙諸島「永興島」に中国は滑走路・通信施設を建設。
そして軍隊も常駐させています。
②中国対フィリピン
1992年、アメリカ軍がフィリピンのスービック海軍基地・クラーク空軍基地から撤退。
すると1995年1月に中国がフィリピンが実効支配していた南沙諸島ミスチーフ環礁に軍事監視施設を建設。
同年2月、フィリピンが中国に対して艦艇の撤収を要求。
しかし中国側は「建造物は軍事施設ではなく、
漁船の避難施設である」とし、撤収を拒否。
フィリピン政府はその後も調査船を派遣しますが、
中国軍艦艇により追い返されてしまいました。
フィリピンは中国に軍事力で勝てないので
アメリカ・ASEANなどへ援助を求めました。
その結果…アメリカ・ASEANが中国を強く非難。
中国は「話し合いで解決する」ことを約束しましたが…
中国は結局、同環礁にその後もいすわりつづけ、
98年に軍事施設を拡充。
フィリピン政府は再度中国へ抗議しましたが、
中国は現在まで無視をし続けています。
この例を見ていただければわかるように中国は現在より弱かった70年代・90年代の頃でも米軍が去った場所を侵略し続けています。
中国は、現在ではGDP・軍事費が世界2位になりました。
もう誰がどう見てもアメリカに次ぐ大国です。
ですから今米軍が沖縄から去れば…
中国が遠慮なく沖縄に侵攻してくる可能性が高いのです。
今起きている沖縄の基地問題で欠けているのは
「中国をどうするのか?」という視点です。
日本政府は、この点についての説得力ある資料を作り、
沖縄の人々に対して「米軍が今去ると
人民解放軍が来る可能性が高い」という情報を知らせるべきではないでしょうか?