妊娠中にあえてタバコを吸うオーストラリアの女子高生たち…
その理由に言葉を失う…




妊娠中にタバコを吸うことは体に良くないと
ほとんどの人が認知していることだと思います。

しかし、オーストラリアではあえて妊娠中にあえてタバコを吸う
女子高生が増えているんだそうです。
今回は妊娠中にタバコを吸う理由を紹介します。

妊娠能力の知識の低下

いま世界でFertility Knowledge(妊娠能力の知識)という
概念が注目されています。

妊娠を望んでいるカップルに対して
妊娠しやすさに関する13項目の知識を知っているかどうか尋ねました。

「どんな条件のときに妊娠しやすいのか」

という知識が広く知られているかどうかが、
その国の子どもの生まれやすさと関係しているのではないか?
と考えられるようになっているのです。

その結果、日本人のカップルは
男女ともに36%程度しか答えられませんでした。

これは日本と生活レベルが同じような14か国のうち
ダントツで最下位であり、
平均値(64.3%)から見てもかなり低いという結果でした。

この調査から国際的に見て多くの日本人は
妊娠について適切な知識を持っていないということが言えそうです。

そして、現在オーストラリアでも
妊娠力の知識のなさが引き起こしている問題があるのです。

あえてタバコを吸う女子高生たち

オルタナティブ・ニュースサイトのOddity Centralによると
オーストラリアでは妊娠中のティーンエイジャーが
タバコを吸いはじめているそうです。

なんとオーストラリアでは妊婦の18%が喫煙をしているという
統計結果があるのです。

少女たちの発想の源というのがタバコのパッケージに書かれている
ある広告の意味を曲解した結果なのです…

タバコを吸いはじめた理由は「赤ちゃんを小さくするため」!!

妊娠中にタバコを吸う理由

タバコのパッケージに書かれている

「妊娠中の喫煙は胎児の低体重につながる恐れがあります」

という喫煙の害についての警告を違う意味で捉えているのです。

なんて馬鹿げているんだと思う方もいるとは思いますが、
10代の妊婦はまだ未熟なのです。

そして、妊娠・出産についての知識も乏しいのが現実なのです。

16か17歳の彼女たちが最も恐れること・・・
それは自分が大きな赤ん坊を産んでしまい、手に余ること。

彼女たちの頭にあるのは

「オーマイガ!
でっかい赤ちゃんだったらどうしよう。
痛いのはまっぴらごめん!」

なのだと10代の妊娠と喫煙について研究している
オーストラリア国立大学の人類学者
シモーネ・デニス准教授は語っています。

「赤ちゃんが小さければ産むとき痛くないから」

という概念が彼女たちの頭にあるのです。

出産時の痛みを思ってパニック状態に陥ると
タバコを吸うことがある意味、
彼女たち独自の医療措置になってしまうのです。

タバコを吸うたび、
生まれてくる赤ちゃんが低体重児になることを祈りながら、
少女たちは妊娠がわかった途端、
いきなりタバコを吸いはじめたり、本数を増やします…。

喫煙の妊婦は非喫煙のそれより2倍のリスクで低体重児を産み、
体重は平均して標準より100グラム以上少ないと報告されています。

エコー写真でわかる胎児の表情

イギリスのダラム大学のナジャ氏らの研究チームが
妊婦の喫煙と胎児への影響に関する研究結果を発表しました。

妊娠24~36週目までの胎児20人のエコーを撮影し、
妊婦が喫煙していない時と喫煙しているときの
様子を比較観察しました。

すると、妊婦の喫煙は胎児の口や
手の動きに影響している様子が見られ、
さらなる研究の結果、
妊婦の喫煙が胎児の中枢神経の発達に影響し、
欠陥が生じる可能性があるという答えを導き出しました。

喫煙していないとき

穏やかな表情をしているのがわかりますね。

喫煙しているとき

胎児がしきりに手を動かし、
顔を触っている様子が分かります。

胎児が手を動かしたり顔を触るのは普通に見られる行動ですが、
運動機能が発達してくる、
こういった行動は減ってくるものだそうです。

ナジャ氏らの研究によると
妊婦の喫煙によって胎児の顔の動きなどをコントロールする
中枢神経がニコチンにさらされると、
成長の仕方や速度が正常ではなくなるからではないかと推測しており、
妊婦の喫煙は非常によろしくないという結論を導き出しています。

日本での妊娠中の喫煙率

厚生労働省が2010年に行った調査によると
妊娠中の喫煙率は5.0%だったそうです。

2000年の調査では妊娠中の喫煙率は10%で
10年間で約半減した事になります。

日本全体で喫煙率が低下しているので現在はもっと低いかもしれませんが
数%の妊婦が喫煙しているという現実に違いはありません。

しかし、日本では先進国にもかかわらず他の問題があります。

日本で増加する低出生体重児

生まれたときに体重が2500g未満の赤ちゃんを低出生体重児、
1500g未満を極低出生体重児、
1000g未満を超低出生体重児と呼びます。

日本では赤ちゃんの約10人に1人が低出生体重児として産まれてきます。

他の先進国では女性の体格向上に伴い
赤ちゃんの出生体重もだんだんと増えているのに対し、
日本では減っているのです。

そして低出生体重児の割合も上昇中。
これは異例のことなのだそうです。

低出生体重児が増加する原因

早産や子宮内発育不全などどうしようもない事もありますが、
妊娠中の体型の崩れを避けたいと思う女性や
産後の体型を気にして妊娠中に十分な栄養を取らない女性が
増加していることも超低出生体重児の出生率を上げる
原因となっているそう。

妊婦の体重管理も産婦人科で指導されるため、
体重を増やさなければそれに越したことはないと考えてしまうのも
不思議ではないかもしれません。

けれど、健康な赤ちゃんを産み、
育てたいと思うなら妊娠中の体重増加は当たり前のことなのです。

低出生体重児と糖尿病などの生活習慣病の発症率には
密接な関係があると言われています。

低出生体重児は将来的に肥満・糖尿病・高血圧などの
発症リスクが高いという報告がされています。

そして、低出生体重児で産まれた女性は普通体重で産まれた女性よりも
妊娠糖尿病を発症するリスクが6倍高いという結果が出ています。

赤ちゃんの将来のためにも喫煙はもちろんのこと
妊娠中の過度なダイエットも避けましょう。

タバコは百害あって一利無しとはよく言われますが、
タバコは嗜好品なので、自己責任だと思います。

しかし、妊婦の方はもう一人の命の責任もあるので
自己責任だけでは終われない問題だと思います。

世界中で広がる禁煙ブームの波に肩身の狭い思いをしている
愛煙家の方も禁煙ブームを喜んでいる方もいるでしょう。

愛煙家の方はマナーを守り、タバコが嫌いな方に配慮し、
吸う人と吸わない人が上手に共存できる社会にできたらいいですね。

そして、妊娠されている方は
大事な赤ちゃんのためにタバコは吸わないようにしましょう。

「長生きの秘訣はタバコよ」と言うご長寿の方もいらっしゃいますが、
彼らは確実に一般人と違う遺伝子の持ち主なのかもしれませんね。

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