東京の地下鉄の路線はなぜカーブが多いのか?
あまり知られていない電車の雑学3選…
あまり知られていない電車の雑学
東京の地下鉄はよく見るとどの路線もカーブが多いことに気づきます。
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例えば都営大江戸線の路線図を見ると
国立競技場駅と代々木駅の間にきついカーブがあります。
地下にあるのだから真っ直ぐトンネルを掘ればカーブさせる必要はないと思ってしまいますが
カーブが多いのには理由があります。
今回はそんなあまり知られていない電車の雑学を紹介します。
1.山手線の出発点・終点、上り・下りとは
東京の都心部を環状運転している山手線には出発点も終点もないように見えます。
実は山手線は品川駅が出発点で渋谷駅、新宿駅、池袋駅を経由して田端駅が終点です。
山手線は正式には環状線ではなく、品川から新宿を経て田端までの区間を山手線といいます。
田端から東京までは東北本線、東京から品川までは東海道本線となります。
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駅の表示ではわかりやすく全て山手線となっていますが
山手線とは単一の路線ではなく複数の路線からなる集合体なのです。
そのため、山手線にも上り線、下り線は存在します。
出発点の品川駅から新宿を経て田端駅に向かう外回りが下り、
その逆が上りとなります。
2.不正乗車をキセルと呼ぶ理由
キセル乗車とは乗る駅と降りる駅の切符を買い、
中間をタダ乗りする不正乗車のことです。
要するに出かけた帰りに初乗りの切符で乗車し、
地元の駅は普段使っている定期で降りてしまうような行為です。
今は自動改札機が導入されているためできませんが
昔はそのようにして不正乗車をしている人もいました。
なぜ不正乗車の事をキセルと呼ぶのでしょうか?
キセルは吸い口とタバコを詰める雁首(がんくび)だけが金具を使っています。
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キセルはそもそもタバコを吸う道具のことですが
その形は両端だけ金具を使ってその中間は空洞の竹で作られています。
そのため、最初と最後だけ金を使っているとなって
キセルという言葉が不正乗車の俗語として使われていたのです。
3.東京の地下鉄の路線にカーブが多い理由
地下鉄を真っ直ぐにできない理由は主に2つあります。
1つ目はインフラの問題です。
地下だからといって何もないわけではありません。
東京の地下には水道管やガス管、ビルの基礎部分が埋まっており、障害物だらけなのです。
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これらを避けるようにするとどうしても直線的に地下路線を敷くことはできないのです。
もう1つの理由が地下の使用料の問題です。
私有地の地下であっても土地の所有権が及ぶため、
私有地の下に地下鉄を掘ると使用料が発生します。
使用料として土地の値段の6割〜7割前後と莫大なコストがかかるのです。
そのため、使用料のかからない国道一般道の下になるように路線を無理矢理曲げているのです。
ネットでの反応
・総武線と東西線はなぜ真っ直ぐじゃないんや
・私有地の下に地下鉄を通そうとすると使用料の問題以前に
土地所有者が地下鉄建設に反対だと使用許可が取れないことがある。
実際に半蔵門線の半蔵門-九段下間では反対者による一坪共有運動が起きたので着工が10年
・首都高速の初期、昭和30年代後半、
東京オリンピックに向け突貫工事で建設した区間は
地下鉄同様にカーブとトンネルが多いです。
目黒線の天現寺から一ノ橋あたりは川の上を走っていますが
用地買収に時間がなかったのも一因のようです。
逆に鉄道ではJR中央線の東中野から立川迄、
ほぼ定規で引いたように直線なのも面白いです。