地下洞窟で起きた事故8選…
こんな恐ろしい事故が起きてたのか…


1.モスデール洞窟

1967年、ジョン・オグデンと5人の仲間たちは
イギリスのモスデール洞窟の地図にもない地域の地下3.2キロを潜っていた。
そのとき地上では雨が降り始めていた。

オグデンたちは何時間も暗闇の中、
曲がりくねった洞窟のトンネルをはいまわり、
誰も足を踏み入れたことのない場所を探索していた。

土砂降りの雨で地上の川の水位が上がり氾濫した。
洞窟の入り口にも水が押し寄せ、
地下の迷路という迷路に一気に流れ込んできた。

狭いトンネルを慎重に移動していたオグデンたちは、
背後に押し寄せるものすごい水の音を聞いた。
最初は足首までだった水位がたちまち首までいっぱいになった。

唯一の望みは頭上にある岩の小さな割れ目だった。
オグデンはなんとか体を持ち上げて、
岩の上の空気だまりに顔を出すことができたが、
全員分のスペースはなかった。

下にいたほかのメンバーはトンネルが水でいっぱいになって皆死んでしまった。
オグデンだけが水の上に頭を出したまま、
狭いクレバスにとらわれた状態になった。

オグデンが発見されたのはそれから数日たってからだったが、
狭い割れ目にはさまったまま彼は絶命していた。
最後の空気を求めて必死にもがいたことだろう。

2.ポガニカ湾の洞窟

2002年、クロアチア、ポガニカ湾の水深54メートルのところにある水中洞窟で
ダイバーたちがM・Kの遺体を発見した。

ダイビングマスクははぎとられ、
胸には30センチのナイフが刺さっていた。

最初、警察は殺人事件として捜査した。
M・Kは友人たちとケーブダイビングに来ていてため、
彼を刺して洞窟に遺体を隠した犯人はその友人のひとりではないかと思われた。

しかし、解剖の結果、
彼の死は殺人よりももっと恐ろしい結果であることが判明した。

M・Kは洞窟の迷路の中で迷ってしまい、
酸素がなくなりかけて溺れそうになった。

ふたつの岩の間にある気泡を求めて上昇しようとしたが、
それでも生き延びるには十分ではなかった。

彼はここで死ぬと気づいたが、
それは想像を絶する恐怖と苦しみだったろう。

溺れ死ぬときの苦しみはとても堪えがたいものだという。
M・Kはその地獄の苦しみから逃れるために、
自ら胸にをナイフで突き刺したのだ。

3.ブッシュマンズ・ホール

2005年1月、デイヴ・ショーは
ディオン・ドライヤーの遺体を回収することに決めた。

ディオンは10年前に南アフリカのブッシュマンズ・ホールの
水深270メートル付近で行方不明になり死んだ。
デイブは彼の骨を遺族の元に戻すつもりだったのだ。

ディオンの遺体はすぐに見つかり、
安全に浮上させるためにデイヴは遺体にロープをとりつけた。
遺体袋に収容しようとしたとき、遺体の首が折れて浮遊し始め、
それを取り戻そうとしてデイヴはもがいた。

デイヴの息は上がり、すぐにボンベが供給する酸素量が追いつかなくなった。
除去されるはずの二酸化炭素が肺に戻ってきてしまい、
デイヴはますます焦った。

ディオンの遺体を回収しようとすればするほどうまくいかず、
時間ばかりが過ぎていった。

5分後、デイヴは諦めてそのまま浮き上がろうとしたが、
ライトがディオンの遺体にとりつけたロープにからまってしまった。

デイヴは必死でなんとかしようとしたが、
体が沈み始めてパニックになり、結局窒息した。
自分が助けようとしたディオンの隣でデイヴもまた帰らぬ人となった。

3日後、ダイブチームが機器を回収している間に
両者の遺体が水面近くまで浮上したため、無事回収された。

4.ナティ・パテ洞窟

2010年、ライアン・シュルツはジョン・ジョーンズを助けようと
すでに19時間も奮闘していた。

ジョンはアメリカ、ユタ州のナティ・パテ洞窟の狭い隙間に頭からはまって、
さかさまの状態で身動きがとれなくなってしまったのだ。

ライアンと仲間たちはジョンを救出するためにあらゆる手を尽くし、
滑車装置を組み立てて、ジョンを引っ張り出そうと試みた。
ライアンはジョンのそばにいて話しかけ、彼を落ち着かせた。

「太っているためにこんなことになって、すまない」

ジョンは言った。

「ぼくが太っていなかったら、君たちがこんなに苦労することはなかったんだ」

ライアンは無事に脱出できたらジョンのトレーニング仲間になると約束した。

滑車が設置され、実際に引き上げが始まるとジョンは痛みに悲鳴をあげた。
少し休んで再び引き挙げる間、ライアンはジョンに話しかけ続けた。

ところが、事態は悪い方向へ向かった。

ロープが切れて金属のカラビナが落下し、それがライアンの顔を直撃した。
その衝撃でライアンは舌を半分かみ切ってしまい、
ジョンも再び穴の中に落下してしまった。

ライアンは撤退するしかなかった。
口から血をしたたらせながら、
ライアンはジョンに必ず戻ってくると約束した。

ライアンは崩壊しそうな洞窟から助け出され、
ライアンの父親が後を引き継いだ。

「必ず助け出してやる」
穴の底にとらわれているジョンに声をかけたが、
ジョンはすでに意識を失っていて二度と目覚めることはなかった。

5.クリスタル洞窟

ケンタッキーに住むフロイド・コリンズが
クリスタル洞窟を見つけたのは1917年のこと。

彼は洞窟を隅々まで探検しようと決め、
それから8年間、自らが洞窟の中にとらわれてしまうまで
内部のトンネルを調べまくった。

持っていたランプがちらつき始めたので
コリンズは明かりが消える前に脱出しようとした。

狭い隙間をよじ登っていたときに
緩んだ12キロの岩が彼のくるぶしに落ちてきたため、
彼はその場で動けなくなってしまった。

17日間、救助隊がコリンズを救おうとしたが、
なにをやってもうまくいかなかった。

一縷の望みをかけて坑夫を連れてきて、彼の近くに立坑を掘ろうと試みた。
それを待っている間、コリンズは一躍有名人になった。
観光客がこの救出劇を見ようと現場におしかけたのだ。

ちゃっかりした商売人たちがこうした野次馬向けに
食べ物や飲み物や土産物を売る屋台まで出した。

しかし、立坑が貫通するのにとても時間がかかってしまい、
コリンズは18日目に低体温症と飢えと渇きで死んだ。

6.クリーク洞窟

1995年、17人の学生のグループがニュージーランドのクリーク洞窟を訪れた。
誰一人として危険なことはなにもないと信じていた。

洞窟の中の狭いトンネルをはいつくばって進んだりしたわけではなく、
ちゃんとガイドがついたツアーに入って
観光客向けに整備された道を通っていたからだ。

一行は深い裂け目を上から眺められるデッキにたどり着いた。
足場が脆い感じがしたが、おもしろがってジャンプして揺らしてみたりした。

いかにも頼りない様子に驚いたが、
きちんとした安全基準がある時代のことだから、
見た目より案外しっかりしているのではないかと学生たちは考えた。

しかし、それは間違っていた。
このデッキは技術的知識のない者が設置していた。

手ごろなドリルがなかったという理由で
実際にはボルトではなく釘が使われていたのだ。

ついにデッキは学生たちの体重を支えきれなくなって倒れ、
崩れて下の深い裂け目に落下した。

一人の学生は手すりにつかまってなんとか助かったが、
17人のうち一命をとりとめたのは4人だけで
ほかの13人の学生たちは放り出されて死んだ。

生き残った者はヘリコプターで吊り上げられて救助された。
脊椎を折った女子学生もいたが、
命があるだけ運がまだよかったとした。

7.パンニキン・プレインズ洞窟

1988年、アンドリュー・ライトは15名のチームで
世界最深と言われる西オーストラリアの洞窟を初めて探検していた。

そんな時、突然嵐が襲い、
洞窟の入り口から洪水の水が入り込んできて
洞窟の中間付近が崩落した。

15名は地下に閉じ込められ、
ライトと数人は狭い岩棚で足止めをくらってしまった。

頭上の岩は今にも崩れてきそうだったが、
大量の水が迫ってきていてどうしたらいいのかわからなかった。

洞窟の壁の岩が次々に水の中に落ちて、あえて足を踏み出そうものなら、
直撃される恐れがあった。

ライトはなんとかこの状況を打開しようと
水の中を泳いで出口を見つけようとした。

27時間以上かかって全員が一致協力して脱出に成功した。

8.プルーラ洞窟

カイ・カンカネンはノルウェーのプルーラ洞窟に潜った
最後のダイバーの一人。

2014年2月の寒い冬の日、洞窟に続く池は凍っていたので
ダイバーたちは潜る前に氷に穴をあけなくてはならなかった。

パトリック・ゴンクヴィストとヤリ・フオタリネンが最初に潜り、
カイのグループが後に続いた。

計画ではプルーラのトンネルを泳ぎ、
反対側の山腹の出口に出るというものだった。

カイが進んでいくとヤリの遺体を発見した。

ヤリは狭い通路で身動きがとれなくなって
パニックになって水を飲んで窒息したようだ。
今はヤリの遺体が行く手をふさいでいた。

カイと一緒にいたヤリ・ウーシマキが動揺して呼吸が速くなり、
二酸化炭素で溺れそうになった。

カイは助けようとしたが、
ウーシマキを落ち着かせることができず、
彼はそこで絶命し、カイはひとり取り残された。

カイは凍えるような水の中を泳いでなんとか元の池に戻ったが、
開けたはずの氷の穴が見つからない。

池の表面を覆っている氷を叩き割りながら突き進むしかなかった。
池から脱出するまで、カイは11時間も水の中にいた。
グループのほかのメンバーは別の出口から出て助かった。

遺体の回収は警察が編成した国際チームが着手するが、
あまりの困難さに断念した。

そこで、生存者たちが自身らで回収することを決意し、
秘密裏に潜って無事回収した。
これらの経過はドキュメンタリー映画「洞窟探検ダイビング」に
一部始終が収められている。

ネットでの反応

・山登って死ぬのは百歩譲ってわかるけど
洞窟に入って死ぬのはおかしいやろって思ったけど
実際洞窟ってかなり綺麗だからな…

・こういうのって閉所恐怖症なんかな
入って狭い中で戻れない状況
誰でも怖そうやが

・やっぱパニックに陥るんやな

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