軽自動車の排気量が660ccになった理由…
自動車メーカーの暗黙のルールが話題に…




販売価格も安く、維持費も低く抑えられる軽自動車。

軽自動車の排気量は660ccですが、
なぜ、660ccという中途半端な数字なのでしょうか?

キリのいい650や700でも良さそうなものです。
そこで今回は軽自動車の排気量が660ccになった理由を紹介します。

自動車メーカーの暗黙のルール

軽自動車は日本経済の立て直しを測るために
1949年に新たな規格として誕生した軽四輪車です。

1954年には当初あったサイクル別の排気量が廃止になり、
排気量は360ccに統一されています。

また、軽自動車の最高出力は64psまでという暗黙のルールがあります。

これは自動車メーカーが自主規制して定めた数値であり、
これ以上のパワーがある軽自動車は販売することができません。

この背景には軽自動車の税金面における優遇措置が絡んでいます。

税金を抑える代わりに排気量に制限を設けている軽自動車ですが
もし普通車と同レベルの出力に引き上げてしまうと
優遇措置の廃止で軽自動車の魅力でもある税金の安さが無くなる他、
軽自動車自体が売れなくなる危険性があるわけです。

排気量550cc時代

1976年、それまで360ccだった軽自動車の排気量は
550ccまで拡大されました。

大きな理由は排ガス対策で出力低下が発生したためです。

1976年、550cc時代の軽自動車の車体サイズ上限(規格)
全長3.2m
全幅1.4m
全高2.0m

全高2.0mに関しては
1949年の軽自動車誕生から変わっていません。

軽自動車の排気量が660ccになった理由

1990年、安全性能を車に求める声が大きくなり、
車両サイズのアップにより、重量が増えました。

1990年、軽自動車の車体サイズ上限(規格)
全長3.3m(0.1mプラス)
全幅1.4m
全高2.0m

このため、30%くらい性能アップが必要だったのですが、
結局、排気量は20%アップ+10%のエンジン基本性能改善で決着しました。

14年続いた550cc時代から20%の排気量アップし
550cc × 1.2 = 660ccという数字に決まりました。

660ccという中途半端な数字は
550ccの20%アップ(1.2倍)から来ているのです。

そして、現在の軽自動車の規格が1998年10月に改定されました。

現在、軽自動車の車体サイズ上限(規格)
全長3.4m(0.1mプラス)
全幅1.48m(0.08mプラス)
全高2.0m

軽自動車の排気量660ccという1990年に決められた制度が
今でも続いている日本。

現在の軽自動車のエンジン回転数から見て
800cc程度に大型化した方が
より燃費も良くなると言われています。

今後、軽自動車の規格が変更されることはあるのでしょうか?

ネットでの反応

・軽自動車は現税制のまま排気量800ccに
そして車幅を1550mm、車長を3600mmぐらいに拡大すべきだ。

・こういうことは役人に任せておいては皆が損する。
科学的に燃費とパワーと安全性を数値化・グラフ化して最善な規格を出すべき!
EVの規格も二輪の規格も理不尽

・現在のような通勤や納期まで間に合わせなくてはならない、
スピードが優先される時代、1000cc以下は軽自動車でいいと思う。

・次回規格アップがあるとすれば
ほぼリッターカーと変わらなくなる事を理由に
リッターカーの自税を下げるのではなく優遇処置をさらに改悪するな。
自動車ユーザーほど税金を取りやすい物は無い。

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